見出し ①

 アメリカの、とある地方に野球観戦の大好きな、でも、目の見えない少年がいました。

 少年は大リーグ屈指のスラッガーである選手にあこがれています。少年はその選手へファンレターをつづりました。

「ぼくは、めがみえません。でも、毎日あなたのホームランをたのしみにしています。

しゅじゅつをすれば見えるようになるのですが、こわくてたまりません。

あなたのようなつよいこころがほしい。ぼくのヒーローへ。」

 少年のことがマスコミの目にとまり、二人の対面が実現することになりました。

 カメラのフラッシュの中、ヒーローと少年はこう約束します。

 今度の試合でホームランを放てば、少年は勇気をもって手術に臨む、と。

 見出し ②

 そして、その試合、ヒーローの最後の打席。2ストライク3ボール。テレビや新聞を見た多くのファンが、スタジアムで 固唾をのんで見守り、少年自身も、テレビの中継を祈る思いで聞いています。

 ピッチャーが投げた最後のボールは・・・、大きな空振りとともに、キャッチャーミットに突き刺さりました。

 全米から大きな溜め息が漏れようとした、その時、スタジアムの実況が、こう伝えました。

 「ホームラン! 月にまで届きそうな、大きな大きなホームランです!」